ウェブサイトに「文字サイズ変更ボタン」の設置は不要

アクセシビリティやユーザビリティを向上させるという名目でウェブサイトに独自の文字サイズ変更ボタンを設置するケースが見うけられますが、本来ユーザエージェントが担うべき機能であり設置は不要です。

アクセシビリティやユーザビリティを向上させるという名目でウェブサイトに独自の文字サイズ変更ボタンを設置するケースが見うけられますが、「文字サイズを変更する」といった、あるウェブサイト固有のコンテンツではなく、ウェブサイトの閲覧という一連の体験の中で共通して提供されるべき機能については、本来ユーザエージェント(ブラウザソフト)が担うべき機能です。

そして、知りうる限りすべてのブラウザには文字サイズを変更する機能が実装されていることを考えれば、ウェブサイト側で独自にこのようなボタンを設置することは不要という結論になります。

さらに言えば、ウェブサイト独自に設置される文字サイズ変更機能は総じてその機能が中途半端です。

ブラウザがもつ文字サイズ変更機能は、多くの場合、無段階で利用者の好みに応じた文字サイズに調整が可能ですが、ウェブサイト側で独自に設置される文字サイズ変更ボタンは、「大」「中」「小」など限定された文字サイズに決め打ちされているケースが多く、ほとんどの場合で利用者のニーズを満たすことはできません。

また、何をもって「大きな文字サイズ」なのかといった基準や、操作方法、ボタンの数などについても、標準化された仕様に基づいてではなく、各ウェブサイトが独自の解釈で実装するため、ひとくちに文字サイズ変更ボタンといっても、ウェブサイトごとにその挙動はばらばらになることが多くなります。このような状態はヒューリスティック 10 原則における「一貫性と標準」の原則に則さず、ユーザビリティの観点からも問題が多い機能といえるでしょう。

文字サイズ変更ボタンを設置するよりも文字サイズを変更しやすい実装を

文字サイズ変更ボタンのような不要な機能を実装する前に、ウェブサイトの実装において、例えば拡大しにくい文字画像(画像として書き出された文字情報)を使用しない、HTML や CSS の実装において、文字サイズの変更を妨げるような実装を行わないといったことの方が重要です。

文字画像を使用しないことは、文字サイズ変更以外にも、ウェブページの背景色と文字色のコントラスト比を利用者が視認しやすいように調整したいといったニーズを妨げないことにもつながります。また、ウェブページに掲載される図版など、文字以外のコンテンツに関しても、なるべく文字情報でそれと同等の情報を掲載することをコンテンツ制作のルールに定めるなど、ウェブコンテンツの制作者が取り組むべきことは多々あります。

その上で、ブラウザが提供する文字サイズ変更機能が、一般的な利用者にとってわかりにくいということであれば、ヘルプページなど、ウェブサイトの利用方法を案内するコンテンツを利用して、ブラウザがもつ文字サイズ変更機能の利用方法を案内するのがよいでしょう。

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