アクセシビリティは「おもてなし」ではない

アクセシビリティというと、高齢者や障害者など一部の方向けの対策や、ウェブサイトに対する付加価値、「おもてなし」と捉える方も多いですがそれは誤りです。

  1. アクセシビリティは「おもてなし」ではない

アクセシビリティというと、高齢者や障害者向けなど、一部の方向けの対策とお考えの方もいらっしゃいますが、本来のアクセシビリティとは、すべての利用者を対象にしたものです。また、アクセシビリティをウェブサイトに対する付加価値と考え、「おもてなし」のようなものと捉える方もいらっしゃいますが、これも正しくありません。

アクセシビリティに配慮することはすべての利用者が対象となる、ウェブサイトの必須要件であると認識することが重要です。

情報にアクセスできなければ、ウェブサイトは無価値

なぜアクセシビリティがウェブサイトの付加価値ではないのかといえば、ウェブサイトに掲載された情報に誰でもアクセスすることができる、どんなデバイスや環境からでも等しく情報を取得することができ、ウェブサイトにおいて目的を達成することができることは、ウェブサイトの必須要件であり、これがなければウェブサイトはその存在価値を失ってしまうからです。

どんなに凝ったビジュアルデザインも、どんなに素晴らしい機能も、利用者がそれを操作し、目的となる情報を取得したり、目的となるアクションに到達することができない実装が行われていれば、本来の力を発揮しないばかりか、何ら意味のないものになってしまいます。

利用者がその使用デバイス、利用環境、あるいは身体的な事情にかかわらず、必要な情報に到達し、目的を果たすためには、アクセシビリティに十分に配慮したウェブサイトが必要であると同時に、それはあくまで必要最低限の要件であることを認識することが大切です。

この記事は2014年にコラムとして配信した 「Webアクセシビリティは「おもてなし」ではない」 を短く再編したものです。

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