ウェブサイトの特性や要件、ご予算に応じた対策をご提案

ウェブアクセシビリティに関する国際的な規格として、ウェブの標準技術を策定する標準化団体である「W3C」が策定した「Web Content Accessibility Guidelines(WCAG) 2.0」が「ISO/IEC 40500:2012」として国際規格になっています。

国内ではウェブコンテンツのアクセシビリティに関するJIS規格「JIS X 8341-3(高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ)」が2004年に公示されていますが、その後「Web Content Accessibility Guidelines(WCAG) 2.0」に準ずる形で改訂された「JIS X 8341-3:2016」が、2016年4月に公示されており、国際標準と足並みをそろえた運用が始まっています。

このため、国内におけるウェブアクセシビリティ対応はもとより、グローバル企業における各国現地法人のウェブサイトを含めた全社的なウェブアクセシビリティ対応においても「JIS X 8341-3:2016」を用いることで、国際的な標準規格に基づいたウェブアクセシビリティ対応が可能になっています。

よって、弊社でウェブアクセシビリティ対応という場合「JIS X 8341-3:2016」への適合・準拠を目的とした各種サービス・技術等の提供を前提としております。

とはいえ、一言でウェブアクセシビリティ対応といっても、企業やウェブサイトのおかれている状況、社会的役割などによって必要なアプローチは異なります。

例えば、公的機関のウェブサイトであれば、「障害者基本法」によって 行政の情報化及び公共分野における情報通信技術の活用の推進に当たつては、障害者の利用の便宜が図られるよう特に配慮しなければならない と定められています。

また、「行政情報の電子的提供に関する基本的考え方(指針) / PDFファイル(31KB)」においても、ウェブコンテンツ(掲載情報)に関する日本工業規格(JIS X 8341-3)を踏まえ、各府省は、コンテンツを同規格に沿ったものとするため、必要な修正及び作成を行う と記述されているとおり、広範囲、かつ高いレベルでのガイドラインへの適合・準拠が求められます。

しかし、例えば中小企業のウェブサイトまですべてこれに則ってウェブアクセシビリティ対応を実施しようとする必要はありません。

弊社では、まずお客様のウェブサイトの現在の状況を確認した上で、ウェブサイトの規模、利用者の動向や特性、企業の社会的役割とご予算に応じて優先順位を見極め、どのような範囲、あるいは適合レベルで「JIS X 8341-3:2016」への適合、もしくは準拠を目指すのかを定める「ウェブアクセシビリティ方針」の策定にお客様と共に取り組みます。

その上で、定めたウェブアクセシビリティ方針に基づくウェブサイトの設計、実装、および試験や試験結果の検証から、適合宣言、あるいは準拠表明に必要なドキュメントの作成など、ウェブアクセシビリティ対応の各プロセスにおいて、的確なアドバイス、コンサルティングを提供することが可能です。

また、ウェブサイトの運用に伴い、ページ追加や改修が行われる場合においても、ウェブアクセシビリティ方針に基づいてアクセシビリティが確保されているかを検証するなど、長期にわたるウェブサイトのアクセシビリティ確保に貢献いたします。

既存ウェブサイトの適合評価も可能

すでに運用中のウェブサイトが、「JIS X 8341-3:2016」における適合レベルをどの程度達成しているのかを検証し、結果・改善提案レポートとしてご提供することも可能です。

ウェブアクセシビリティの観点から、ウェブサイトの品質チェックを行うことができ、その結果を次のウェブサイト戦略、リニューアルプランの策定などに活かすことができます。

ウェブアクセシビリティ対応済みサイトの運用・保守にも有用

ウェブアクセシビリティ対応を実施したウェブサイトも、運用フェーズに入ってページが増加していく過程で、徐々にウェブアクセシビリティ上の問題があるページが増えてしまうことも多々あります。定期的なウェブアクセシビリティチェック、運営担当者向けのウェブアクセシビリティ講習会の開催など、様々な視点からのサポートも可能です。

ウェブアクセシビリティに関する専門家が責任を持って対応

弊社代表は、古くよりウェブアクセシビリティガイドラインに適合・準拠したウェブサイトの構築やコンサルティングを数多く手がけております。また、著書や専門誌においてウェブアクセシビリティに関する記事を多く執筆しているほか、セミナー等でも講演を行うなど、ウェブアクセシビリティを専門分野のひとつとしています。

ウェブアクセシビリティに関する幅広い知識と豊富な経験を持った専門家が、責任を持ってお客様ウェブサイトにおけるアクセシビリティ対応のお手伝いをさせていただきます。

アクセスできなければ、ウェブサイトは無価値

ウェブサイトに誰でもアクセスすることができる、どんなデバイスや環境からでも等しく情報を取得することができ、ウェブサイトにおいて目的を達成することができることは、何よりも重要なことであり、いわば土台と言えるものです。

どんなに凝ったビジュアルデザインも、どんなに素晴らしい機能も、アクセスできなければ本来の力を発揮しないばかりか、利用者にとって何ら価値を生み出しません。

利用者がその使用デバイス、利用環境、あるいは身体的な事情にかかわらず、必要な情報に到達し、ウェブサイトを訪れた目的を果たすためには、ウェブアクセシビリティに十分に配慮することが必要です。それが利用者にとって本当に満足度の高いウェブサイトであり、企業への信頼感や評価にもつながるのです。

ウェブアクセシビリティはすべての人に必要なもの

ウェブサイトにおけるアクセシビリティというと、高齢者や障害者向けの対策とお考えの方もいらっしゃいますが、本来のウェブアクセシビリティとは、すべての利用者を対象にしたものです。

インターネットの利用が一般化し、誰もがインターネットを使うようになった現在、利用者が使用するデバイスや環境も多種多様になっています。

スマートフォンやタブレットPCをはじめ、携帯できるモバイルコンピュータが普及したことで、従来のパソコンより小さい画面でウェブサイトを閲覧している方、家庭や職場のブロードバンド回線だけでなく、より通信速度の遅い、モバイルデータ通信を利用してウェブサイトにアクセスする利用者もいらっしゃいます。

もちろん、視力の関係で小さい文字が読みにくい方、細かい操作が苦手な方、あるいは障害によってウェブサイトの閲覧に特殊な環境を要する方など、身体的な事情も様々です。一般的には健常者と呼ばれる方でも、怪我や病気、あるいはデバイスの故障や制約により、一時的に身体的な能力や利用環境が制限される場合もあるでしょう。

このように、様々な状況でアクセスしてくる利用者に対して、ある特定のデバイスや環境でなければ必要な情報が取得できない、あるいは必要な操作ができず、目的を達成できないといったウェブサイトでは、その環境を持たない、あるいは持てない利用者に不便を強いるだけでなく、企業にとっても大きな機会損失となる可能性があります。

ウェブアクセシビリティは、高齢者や障害者といった一部の利用者のためにするものではなく、全ての利用者に対して必要な情報へのアクセスを容易、かつ多用なアクセス方法を提供することで、ユーザー体験を向上させる重要な取り組みです。

まずは一度相談してみたいという方へ

まだプロジェクト開始前で、本格的なコンサルティングというよりは、具体的にどのような手順でウェブアクセシビリティ対応を進めればよいのか、どういう工数が発生し、どの程度の予算がかかるものなのか、ウェブアクセシビリティガイドラインに対する知識が足りないと感じるがわかりやすく説明してもらえないだろうか、といった事前相談をご希望の場合は、下記のオンラインスポットコンサルティングのご利用をお勧めしております。